お知らせ

第15回(平成22年度)計算工学会講演会を九州大学医学部百年講堂において開催いたします.今回も,通常のセッションに加えて,特別講演(D.R.J. Owen教授を予定)ベストペーパーアワードグラフィクスアワードの表彰,その他の特別企画も計画しています.日頃から計算工学に関心をもっておられる方々の多数のご応募をお待ちしております.

論文募集分野

  1. 数値解析理論,要素開発と評価
  2. 離散化解析手法,メッシュレス法
  3. 固体,材料,構造,機構解析
  4. 流体,伝熱,燃焼解析,移動現象問題
  5. 電磁場,音響解析,光学解析
  6. 連成問題・マルチフィジックス問題
  7. マルチスケール問題
  8. 最適化問題,逆問題,制御,設計工学
  9. 並列計算,HPC,グリッドコンピューティング
  10. 要素分割,CAEシステム
  11. ソフトウェア工学,可視化技術,CG,VR
  12. PSE,計算機科学
  13. 分子動力学,分子設計,ナノテクノロジー
  14. スポーツ工学,生体工学
  15. 環境,防災,宇宙,気象,海洋
  16. システム構築,計算環境,ネットワーク利用
  17. 社会,経済,金融,エンターテインメント
  18. その他

オーガナイズド・セッション

記述例:セッション番号&名称,オーガナイザ,要旨
1. 衝撃・崩壊
磯部 大吾郎
機械システムや建物などの衝撃問題,崩壊問題を対象とした数値解析的研究全般.
2. 産業界における計算工学・可視化
梅田 浩紀,宮地 英生
産業界に身を置く技術者、研究者からの発表を流体や固体といった分野の制限なく広く受け付ける. また,研究成果や事例紹介のみならず,技術者に対する教育や倫理観の維持を目的とした取り組みに関する情報提供,問題提起も歓迎する.
3. 最適設計
北村 充,西脇 眞二
不必要な部分を削除して,より良い物を設計・生産することが多くの分野において要求されています.このような環境の下,コンピュータ,シミュレーション技術,最適化手法の発展により,最適設計への関心が高まってきています.このセッションでは,構造,流体,電磁場,それらの連成問題を考慮した最適設計に関係するさまざまな研究内容を発表・議論し,この分野の現状や動向を把握できる場を提供したいと思います.
4. ペタスケール計算機時代の数値計算ライブラリと自動チューニング技術
片桐 孝洋,今村 俊幸,高橋 大介,須田 礼仁
ペタスケール計算環境では,マルチコア,超並列,非均質メモリアクセス,多階層記憶を考慮しプログラムが最適化できることが望まれる.既存の数値計算ライブラリは,このような広範囲の技術要求を満たすことができない.また予期できない性能擾乱に対しても高性能を達成するため,国内外で自動チューニング技術に注目が集まっている.本オーガナイズドセッションでは,ペタスケール計算機環境を指向した数値計算アルゴリズムと自動チューニング技術を研究している新進気鋭の研究者による講演を行う。
5. ものづくりにおける計算工学活用
佐々木 直哉,大富 浩一
企業を中心とした計算工学シミュレーション活用の事例.
6. 社会・環境・防災シミュレーション
北 栄輔,吉村 忍,酒井 譲,樫山 和男,市村 強
社会問題,環境問題,防災問題における計算手法,計算力学の応用など,数値モデルと数値シミュレーションをテーマにしたOSを企画します.理系文系を問わず広範な方からの講演申込みをお待ちしております.
7. マルチスケール解析
只野 裕一,松井 和己,寺田 賢二郎
材料のマルチスケールモデリングおよび解析手法,ならびに構造物のマルチスケールシミュレーション手法に関する研究発表を幅広く募集する.
8. 地盤力学における数値解析
村上 章,野田 利弘
地盤力学の諸問題を対象とした各種数値解析法とその応用.
9. メッシュフリー法/粒子法
萩原 世也,越塚 誠一,酒井 譲
メッシュフリー法/粒子法の研究は近年,盛んに行われている.さらに応用研究が発展しつつある.これらの成果を集め,公表するために本セッションの企画をおこなう.
10. CAEと製品開発
田辺 誠
各種工業製品の開発に必要な,様々な力学現象の解析,シミュレーション,プリポスト,またそれらの特色あるCAEシステムの開発・製品開発への適用事例,それらの関連分野に関する発表.
11. 境界要素法/高速境界要素法
西村 直志,松本 敏郎
境界要素法,及び高速境界要素法の最新の研究成果に関する情報交換を行う.
12. PSE/計算機科学・教育
松本 正己,川田 重夫,宇佐見 仁英,日置 慎治,村田 忠彦
計算機科学・産業・教育支援のためのフレームワークとしてのPSE(問題解決環境)に関連する
1) PSEシステム構築とネットワーク分散環境支援
2) 計算機科学に関する研究・産業・教育分野の支援システム
について,幅広く講演を募り,研究成果について議論や情報交換を行う.
13. 生体システムのモデリングとシミュレーション
坪田 健一,中村 匡徳
生体システムを対象とした工学的・物理化学的な視点に立つ数理モデリングと計算機シミュレーション,ならびにモデリングとシミュレーションに必要な実験計測.
14. 電磁熱流体の数値解析と関連話題
田上 大助,金山 寛
電磁場, 熱, 流れ問題, あるいはこれらの連成問題は実用上の要請から解析の必要性が増している. 本OSでは従来の解析技術を個々のあるいは連成された実用的な問題に用いる際の問題点等を講演者による最近の研究成果をもとに討議する.
15. 計算手法の数理解析と現実問題への適用
田上 大助,藤間 昌一
近年は様々なシミュレーションソフトウェアも商品化されており,産業界に現れるような現実問題の解析手段の一つとしての数値シミュレーションは以前にもまして一般的なものとなっている.この際,得られるシミュレーションの信頼性を高めるためには,モデル化誤差や離散化誤差の数学的正当性を正しく評価することも重要となってくる. 本OSでは計算手法の数学的正当化と現実問題への適用の両者が意識された計算手法の開発について,講演者による最近の研究成果をもとに討議する.
16. 複合材料・セル状材料
松田 哲也,奥村 大,荒井 政大
本OSでは,複合材料・セル状材料の開発および特性評価に対する計算工学的アプローチ,実験的アプローチ,あるいはその両面からのアプローチ等について,幅広く情報交換・議論を行う.
17. インパクトバイオメカニクス・衝突安全
弓削 康平,西本 哲也,岩井 信弘
自動車の衝突安全,インパクトバイオメカニクス,及び,関連する比較的広い範囲におけるシミュレーションにより構成する.
18. 自由・移動境界問題
岡澤 重信,樫山 和男
今日の計算工学における重要な課題である自由・移動境界問題を,様々な観点から議論する場を提供する.
19. 計算工学における GPU コンピューティング
青木 尊之
計算工学における GPU を用いた計算の高速化とGPU アプリケーション.
20. 材料モデリングに関する産学マッチング
浅井 光輝,菊池 厖,吉田 純司,永井 学志
固体問題の数値計算の精度は,材料モデリングの信頼性に大きく依存します.実験結果を基にした経験的な構成則,微視領域の数値解析から巨視的な材料特性を予測する技術等,すでに多くの技術が実用化されています.しかし,いまだに材料モデリングの精度等に問題を残しているケースも少なくありません.そこでこのセッションでは,産業界からは実情とニーズについてご講演いただき,学界からは先端的な技術を紹介することで,お互いに最先端のニーズとシーズを把握することを目的とする.材料については分野を問わず,各種材料のモデリングに従事している方から幅広く論文を募集する.
21. 有限要素の開発と評価・検証
山田 貴博
有限要素法における要素に焦点をおき,新しい要素の開発,従来の手法の特性や性能の評価および実際の問題を解くことを念頭に置いた検証の方法とその結果等を議論する.
22. プリプロセシングとその周辺技術
谷口 健男
有限要素法などの有効利用には,採用した数値解析法の特徴などを十分に生かすため,手法に固有なデータ前処理技術が不可欠である.本セッションでは,有限要素法,有限差分法などで要求されるデータ前処理部に関する技術開発などの発表を行う.
23. 波動解析と理工学問題への応用
中畑 和之,斎藤 隆泰
弾性波,音響波,電磁波等の伝搬・散乱解析に関する事項全般を対象とする. さらにこれらを理・工学に応用した事例として,周波数応答解析,固有値解析,波動伝搬の可視化,各種解析アルゴリズム,大規模計算,逆散乱解析,アコースティックイメージング等のトピックも募集する.
24. 大規模シミュレーションと並列前処理手法
中島 研吾,藤野 清次,奥田 洋司,塩谷 隆二
大規模シミュレーションに必須の技術である並列反復法ソルバーの前処理手法について,ライブラリ開発からアプリケーションまで幅広い分野で活躍する第一線の研究者,技術者の研究事例を紹介し,当該分野の今後の研究の方向性,分野間の協力体制等について議論する.
25. ベンダーセッション
梅津 康義
CAEベンダーおよび各種ベンダーの活動内容、研究内容を紹介するセッション. 海外の有名CAEソフトウェアに対し,わが国独自に発展したソフトウェアも健闘している. 独自の技術で真摯に開発を続けるベンダーの成果と,世界戦略のもとに展開する海外ソフトウェアの取り組みなど,計算工学に絡めて紹介する.
26. 破壊力学とき裂の解析・き裂進展進展シミュレーション
岡田 裕,長嶋 利夫,河合 浩志,菊池 正紀
き裂解析に関する最新の数値解析手法,X-FEM,s-FEM,破壊力学,ハイブリッド法,き裂の大規模解析,破壊力学パラメータなどに関する内容.
27. 「シミュレーションの品質保証と標準化にむけた取り組み」    日本計算工学会 HQC研究分科会報告
中村 均
28. CAD/CAM/CAE/CG/CSCW/CAT/C−Control
萩原 一郎
先進的なCAD/CAM/CAE/CG/CSCW/CAT/C−Control.
29. マルチフィジックスCFDシミュレーションの新展開
山本 誠
30. 流れの計算法
奥村 弘,藤間 昌一
流れ問題に対する新しい計算法や応用に関する議論と情報交換.
31. ソフトコンピューティングとその近傍領域
新宮 清志
ファジィ理論,NN,GAなどのソフトコンピューティング技術とその近傍領域について,それらの基礎・応用研究などを対象とする.
32. 複合領域の設計探査
大林 茂, 轟 章, 太田 佳樹
流体と構造の複合領域における最適設計と,設計空間からの設計情報探索を行う「設計探査」について,最新の研究成果を報告する.
33. ボクセル系計算手法の進展と周辺技術
小野 謙二,白崎 実
直交格子にもとづいた計算は,実用計算や画像ベースの解析などにおいて有効な手段として注目されている.これらの計算手法およびプリ,ポストを含む関連する周辺技術全般を対象として,講演論文を募集し,研究者・技術者間の情報交換を図る.
34. 計算ナノテクノロジーの発展と応用
中谷 彰宏,吉矢 真人
近年急速に発展する工学分野のナノテクノロジーに関連するトピックスにおいて,電子/原子/分子を直接的に扱う計算力学手法が効果的な解析手段として 認識されるようになっている.本セッションでは当該分野の新手法の提案や実験的研究とのリンクおよび未開拓分野への適用に関する各講演を募集し,今後 の発展と新たな展開を目指した議論・討論を行なう.ミクロモデルを用いた材料設計・材料特性評価をはじめとするナノテクノロジーのための計算力学,第 一原理計算,分子動力学,その他のナノ構造シミュレーションやナノ構造設計手法,および,それに関連するマルチスケール解析を含む.
35. スケール問わずの流体・構造連成問題
澤田 有弘,安田 修悟,畝山 多加志
本セッションでは対象スケールを問わずに流体と構造物の連関挙動に関する数理モデル構築と離散解析手法に関する研究発表を募集する.マクロであれば古典的な連続体モデルによる連成解析やCAD・CAEソフト化研究,メソ・ミクロであればレオロジー・ソフトマター・トライボロジー等の複合分野における粗視化モデル構築やブリッジスケール解析手法など,多方面からの研究発表を集うことで計算力学の将来像創発も視野に入れたセッション提案を行う.そのため企業研究者含め,現在の計算力学に対する問題提起を含めた研究発表も,大いに歓迎する。
36. 高精度計算でできること
長谷川 秀彦
コンピュータの高速化・大容量化により,任意多倍長演算,4倍精度演算などの高精度演算の許容できる計算環境になりつつある.本OSでは,任意多倍長演算パッケージ,反復により任意精度を達成する方法,4倍精度演算と倍精度演算の混合演算環境,GPU を用いた高速な4倍精度 BLASなど,現状の高精度計算環境とその環境によって可能になったことを発表する.