第18回計算工学講演会主催:(社)日本計算工学会・東京大学生産技術研究所 革新的シミュレーション研究センター 場所:東京大学生産技術研究所(東京都目黒区駒場4-6-1) |
オーガナイズドセッション
1.メニーコア・コンピューティングにおける並列化技術の進展と応用
GPUやMIC(Xeon Phi)などのメニーコアの演算デバイスが登場し、それらを利用することで計算工学のさまざまな分野の計算を高速化することが期待できます。メニーコア・コンピューティングの計算事例、新規アルゴリズムの提案、高速化チューニング手法、複数デバイス利用の問題点、等の講演発表を募集します。
2.海洋エネルギー利用に関わる数値解析
海洋における風力、潮流、 波カ、海流、温度差などの自然エネルギーを利用した発 電システムやそのプラットフォームを開発、設計、設置するためには、その発電性 能、安全性、挙動を流体力学、構造力学、振動学、熱力学などに基づいた数値解析に よって評価する必要がある。本セッションでは、それらの数値解析法とその事例、今 後の課題について発表と討論を行う。
3.衝撃・崩壊
機械システムや建物などの衝撃問題、崩壊問題を対象とした数値解析的研究全般に関する議論や情報交換を行う。
4.ものづくりにおける計算工学活用
ものづくりにおける計算工学の活用事例:
・シミュレーション技術をうまく利用したものづくり例・失敗事例
・ものづくりにおける課題設定・解決のためのモデリング
・シミュレーションと実験・計測の比較検証
・シミュレーション結果の解釈・分析
・可視化技術
・CAD/CAE/CAM/知識・データ活用等の設計システム
・計算工学と異分野(情報科学や統計科学等)の連携
等
5.不確かさのモデリング・シミュレーション
ASME V&Vでシミュレーション・実験ともに要求されている不確かさの定量的評価に関し、シミュレーションに用いる入力データの取得法から、確率有限要素法、確率的マルチスケール法、モンテカルロ法、サンプリング法などの様々なモデリング法・計算法に関する発表を幅広く受け付けます。普遍性のある方法論だけでなく、個別の事例に特有の手法でも結構です。さらに、モデリングに必要な情報・知識である計測における誤差・不確かさの定量化や、マルチスケール・マルチフィジクス問題のvalidationの実験法の提案などの実験系の発表も歓迎します。
6. シミュレーションの信頼性とV&V
長谷川 浩志(芝浦工業大学)
日本計算工学会では、シミュレーションの品質・信頼性に関わる調査・研究分科会を通じて、工学シミュレーションの品質マネジメントと標準手順書を体系化し、2011年5月に出版している。
OS「V&V」では、工学シミュレーションの品質保証のための重要な概念である、検証と妥当性確認(Verification & Validation, V&V)に基づいた品質保証プロセスの開発・研究、品質マネジメント手順に従った事例など幅広く受け付けます。皆様方の積極的な講演と、活発な意見交換の場になればと思っております。
7.メッシュフリー法/粒子法の基礎および関連技術
メッシュフリー法/粒子法の研究は近年盛んに行われている。さらに応用研究が行われ、企業、大学においてさらに研究が進展しつつある。これらの成果を公表し、さらなる研究の発展を促すために、本セッションの企画をおこなう。
8.有限要素法によるマルチフィジクス解析の進展
工業製品などの設計開発を行うための数値解析手法として流体、構造、電気といった単一のフィジクス解析における有限要素法の有効性は十分に認識されているが、それらを複合連成したマルチフィジクス解析がどこまで適用可能となっているかという点についての情報はいまだ数少ない。
本オーガナイズドセッションでは、有限要素法をベースにしたマルチフィジクス解析を行っている研究者、技術者から幅広く情報を得るとともに、現状のマルチフィジクス解析の問題点を抽出することで、この分野の今後の発展に寄与することを目的とする。
9.製品開発とCAE
各種の工業製品の開発に関連した、様々な力学現象の解析、シミュレーション、プリポスト、またそれらの特色であるCAEソフトウエアの開発、製品開発への適用事例、およびそれらの関連分野に関するご発表、産業界からの事例発表、歓迎します。
10.き裂・き裂進展解析や構造健全性評価に関する数値解析
岡田 裕(東京理科大学)
き裂・き裂進展解析や構造健全性評価に関する数値解析(X-FEM、s-FEM、破壊力学、ハイブリッド法、き裂の大規模解析、破壊力学パラメータなど)の研究成果に関する講演を募集します。
11.技術者の育成と計算工学
技術者を育成するという目的のもとに、企業はもちろん大学を含めて、計算工学をどのように活かしているかあるいは活かしていくべきか、また技術者育成の面からの計算工学とはどうあるべきかを議論し今後の方向を探ることを狙いとしています。従いまして、発表内容は、企業内での計算工学と育成システムの事例、これから取り組もうとしている方々の課題や悩み、大学でのユニークと思われる取り組み例、将来への育成システムの提案、そして大学・企業共同でのあるいは一貫した育成システムの事例や提案などまずは広く話題提供的な方針で募集いたします。
12.流体解析でのローオーダーアナリシス
流体解析は今日では、応用の現場でもほとんどいわゆる計算機シミュレーションに拠っているといっても過言ではないと思います。しかし、現場では相変わらず「概要を手軽に【安く早く】知りたい」というニーズは常に存在しており、それに応えていくため、”本質は外さない程度の手軽な流体解析の方法”の可能性をさぐることを主な狙いとして、該当する事例、あるいはアイデアや提案に関して広く募集いたします。
13.先進並列シミュレーション
マルチコアなど最新のアーキテクチャを念頭に、大規模シミュレーションに必須の各種並列化技術、並列ソルバー(前処理を含む)について、ライブラリ開発からアプリケーションに至る最新の研究動向を議論する。
14.材料モデリングに関する産学マッチング
浅井 光輝(九州大学)
材料の開発・製造、加工、評価・利用は産学連携が望まれる重要課題の一つです。このOSでは、材料モデリングはもちろん実験・試験・計測も重視し、大学をはじめ、産業界やソフトベンダーからも実施例やニーズ、課題、提案など広く募集致します。対象材料や応用先の分野は問いません。
15.ソフトコンピューティングとその近傍領域
ファジィ理論,ニューラルネットワーク,遺伝的アルゴリズム,カオス,フラクタル,などのソフトコンピューティング技術とその近傍領域について,それらの基礎および応用研究まで幅広く対象とする.なお、最適化アルゴリズムとして注目されているPSO(粒子群最適化),ABC アルゴリズム(人工蜂コロニーアルゴリズム),DE(差分進化アルゴリズム)などの最先端の計算手法も歓迎する。
16.マルチスケール解析
材料のナノスケールからマクロスケールまでを橋渡しするマルチスケールモデリングおよび解析手法、ならびに構造物のマルチスケールシミュレーション手法に関する研究発表を幅広く募集する。
17.流れの計算法
着実に進展する様々な流れの計算法の理論と応用(流れの方程式の計算法、境界条件の計算法、最適化問題の計算法、精度、安定性、保存性の検討、計算機実装など)について、議論と情報交換を行う。
18.有限要素の開発と評価・検証
有限要素法における要素に焦点をおき、新しい要素の開発、従来の手法の特性や性能の評価および実際の問題を解くことを念頭に置いた検証の方法とその結果などを議論する。
19.最適設計
不必要な部分を削除して、より良い物を設計・生産することが多くの分野において要求されています。このような環境の下、コンピュータ・シミュレーション技術、最適化手法の発展により、最適設計への関心が高まってきています。このセッションでは、構造、流体、電磁場、それらの連成問題を考慮した最適設計に関係するさまざまな研究内容を発表・議論し、この分野の現状や動向を把握できる場を提供したいと思います。
20.計算工学におけるフェーズフィールド法の可能性
近年、材料工学分野や機械工学分野を中心に、フェーズフィールド法の有効性が広く認識されてきている。本OSでは、分野や現象を問わず、フェーズフィールド法を用いた数値解析事例に関する研究発表を幅広く募集する。フェーズフィールド法というキーワードの下、異分野の研究者が、議論を行い、計算工学におけるフェーズフィールド法の可能性を探る。
21.地盤力学における数値解析
地盤力学におけるさまざまな問題に対する数値解析法や構成モデル、およびその応用について議論し、適用可能性を探る。
22.インパクトバイオメカニクス・衝突安全
江島 晋(日本自動車研究所)
インパクトバイオメカニクス、衝突安全、及び、それらに関連する分野の講演を広く募集します。解析・シミュレーション手法の研究・開発のみならず、その適用事例や評価方法の提案、設計問題等も歓迎します。
23.PSE/計算科学・教育
松本 正己(米子工業高等専門学校)、川田 重夫(宇都宮大学)
宇佐美 仁英(玉川大学)、宮地 英生(サイバネットシステム)
寺元 貴幸(津山工業高等専門学校)
計算科学に関する産業応用・不確実性(Uncertainty)・検証と確認(Verification & Validation)・ネットワーク・可視化・教育・研究分野の支援システムについて幅広く講演を募り、研究成果について議論や情報交換を行う。
24.境界要素法/高速境界要素法(日本計算数理工学会と共同企画)
境界要素法の新しい理論的展開や応用、高速多重極法、Hマトリクス法、ウェーブレット基底などを用いた境界要素法の高速解法、並列計算アルゴリズムやGPUの利用などに関する講演を募集する。
25.社会・環境・防災シミュレーション
市村 強(東京大学)、北 栄輔(名古屋大学)
震災や洪水などの自然災害は人々の生命を危険にさらし、社会インフラの被災はその後の社会経済活動に長く大きな影響を与える。そこで、災害の予測予防、社会経済システムへの影響、リスクヘッジなどについての様々な計算工学的手法について意見交換するため本OSは企画しました。多数の参加者をお待ちしています。
26.今、計算バイオメカニクスで何ができるか
計算機、計算手法の発達、あるいは応用範囲の拡大によって、一昔前には考えられなかったような計算バイオメカニクスの研究が進められています。本OSでは、生体システムに対し、今、どのような数理モデリングが展開され、また、どのような計算シミュレーションが可能となっているのか、これを再び理解して整理することを主眼とし、分子スケールから人体スケールまで、幅広く講演発表を募集致します。
27.エクサスケールに向けた自動チューニング技術の最新研究動向
エクサスケールの計算環境では、プログラムの並列性を抽出する階層が深くなり、人手ですべて最適化するのは難しくなります。そこで、プログラム自身が動的に最適化を行う自動チューニング技術(AT)が重要になると考えられています。本セッションでは複数の研究プロジェクトでの成果を含め、エクサスケールの計算環境へ向けたAT関係の最新の研究展望を紹介いたします。
28.電気化学界面
エネルギー開発や生体機能の解明、腐食・防食などの様々な分野で電気化学界面に関する研究が進められている。本OSでは、電気化学界面における、シミュレーション技術、計測技術、機能最適化等に関する幅広い情報交換・議論を行う。計算工学的なアプローチのみならず、実験的アプローチ、計算工学と実験両面からのアプローチに関する講演も歓迎する。
29.非線形構造/固体解析
非線形構造/固体解析は商用コードの充実もあって、現在では世間に広く浸透しています。さらに近年では計算機環境の進捗の後押しもあり、これまで困難であった解析対象や手法の取り扱いが可能になりつつあります。このような状況において非線形構造/固体解析の理論だけではなく商用コードユーザーなどを含めた人たちが議論することは意義があると考え、本オーガナイズドセッションを新たに企画しました。対象とする問題は、幾何学的非線形、材料非線形、大ひずみ、接触、非線形解法(陰解法、陽解法など)、動的問題、メッシュ制御(Lagrange、Euler、ALEなど)、座屈解析、材料局所化など幅広い分野を扱います。
30.ユーザー・ベンダーセッション
藤澤 智光(プロメテック・ソフトウェア)、澤田 有弘(産業技術総合研究所)
江口 和徳(エムエスシーソフトウェア)、松本 純一(産業技術総合研究所)
本セッションでは、CAEシステムを利用する産業界のユーザの取り組みや、産と官学界の連携による研究事例などを紹介する。さらに、ユーザやベンダーだけでなく、その間で活躍する公設試験研究機関における取り組みも紹介したい。また、学術的な新規性だけでなく、市販ソフトのカスタマイズ、失敗例や課題点の抽出、人材育成の観点からの話題なども歓迎する。
31.計算手法の数理解析と現実問題への適用
本OSでは、産業界で見られるような現実問題に対する数値シミュレーションにおいて、新たな数理モデルの構築、開発した計算手法の数理的誤差評価や現実問題への適用、などを中心とした話題を元に、その信頼性向上について議論を行う。
32.自由移動境界問題
自由移動境界問題は固体流体を問わず計算力学における古くて新しい重要な問題の一つです。この問題を解くための数値解法は、移動メッシュを用いるLagrange的解法と固定メッシュを用いるEuler的解法に大別されます。最近では両手法に基づく様々な手法が提案され解析制度と適用性が向上し、従来の手法では解析が困難であった自由移動境界問題を解析可能にしつつあります。このような観点より、自由移動境界問題の最先端を様々な観点から議論する場を提供します。
33.一般セッション
講演申込に際し、OS1〜OS32のいずれもご講演内容に合致しない、あるいは、適切なOSがわからない場合は一般セッションにお申込み下さい。なお、講演会プログラム編成時に実行委員会で適切と思われるOSに挿入させて頂く場合があること、ご了承下さい。