オーガナイズドセッション

記述内容:OS番号、OS名、オーガナイザ、要旨


1.基礎と応用現場を直結・直行させる計算工学

菊地 厖(日鉄住金テクノロジー)、山田 貴博(横浜国立大学)

基礎と現場の応用最前線を 直結、直行させることは産学連携のめんからも非常に重要で、それを現実的に可能にすることがまさに計算工学〔計算力学、計算機シミュレーション)であるといえます。これは計算工学会発足当時からの一貫した”哲学?”でもあります。そこで、もっとその点を社会的?にも理解していただくため、今回「基礎と応用現場の直結・直行における計算工学の役割〔仮称)」と称してOSを企画しました。基礎的な理論やその研究を応用の現場に直結直行させうるという計算工学の実例あるいは今後への期待も含めて大いに応募いただきたいと思います。


2.ローオーダーCFDの新展開

山本 誠(東京理科大学)、菊地 厖(日鉄住金テクノロジー)

流体解析は今日では、応用の現場でもほとんどいわゆる計算機シミュレーションに拠っているといっても過言ではないと思います。しかし、現場では相変わらず「概要を手軽に【安く早く】知りたい」というニーズは常に存在しており、それに応えていくため、”本質は外さない程度の手軽な流体解析の方法”の可能性をさぐることを主な狙いとして、該当する事例、あるいはアイデアや提案に関して広く募集いたします。


3.計算工学におけるフェーズフィールド法の可能性

山中 晃徳(東京農工大学)、塚田 祐貴(名古屋工業大学)

近年、材料工学や機械工学分野を中心に、フェーズフィールド法が広範に使用されるようになってきた。本OSでは、分野や現象を問わず、フェーズフィールド法に関連した数値解析・実験的研究に関する研発表を幅広く募集する。フェーズフィールド法や反応拡散方程式などをキーワードとし、異分野の研究者が、議論を行い、今後の計算工学におけるフェーズフィー ルド法の可能性を探りたい。


4.技術者の育成と計算工学

菊地 厖(日鉄住金テクノロジー)、山村 和人(新日鉄住金)
渡邉 浩志(エムエスシーソフトウエア)

技術者を育成するという目的のもとに、企業はもちろん大学を含めて、計算工学をどのように活かしているかあるいは活かしていくべきか、また技術者育成の面からの計算工学とはどうあるべきかを議論し今後の方向を探ることを狙いとしています。従いまして、発表内容は、企業内での計算工学と育成システムの事例、これから取り組もうとしている方々の課題や悩み、大学でのユニークと思われる取り組み例、将来への育成システムの提案、そして大学・企業共同でのあるいは一貫した育成システムの事例や提案などまずは広く話題提供的な方針で募集いたします。


5.最適設計

北村 充(広島大学)、西脇 眞二(京都大学)

不必要な部分を削除して、より良い物を設計・生産することが多くの分野において要求されています。このような環境の下、コンピュータ・シミュレーション技術、最適化手法の発展により、最適設計への関心が高まってきています。このセッションでは、構造、流体、電磁場、それらの連成問題を考慮した最適設計に関係するさまざまな研究内容を発表・議論し、この分野の現状や動向を把握できる場を提供したいと思います。


6.自由移動境界問題

岡澤 重信(広島大学)、樫山 和男(中央大学)

自由移動境界問題は、物体の種類を問わずに大きな変形を取り扱う際の重要な問題の一つです。この問題を解くための数値解法は、移動メッシュを用いるLagrange的解法と固定メッシュを用いるEuler的解法に大別されます。最近では両手法に基づく様々な手法が提案され解析制度と適用性が向上し、従来の手法では解析が困難であった自由移動境界問題を解析可能にしつつあります。このような観点より、自由移動境界問題の最先端を様々な観点から議論する場を提供します。


7.インパクトバイオメカニクス・衝突安全

弓削 康平(成蹊大学)、西本 哲也(日本大学)、岩井 信弘(日産テクノ)
江島 晋(日本自動車研究所)

インパクトバイオメカニクス、衝突安全、及び、これらに関連する分野の講演を広く募集します。解析・シミュレーションの研究・開発のみならず、その適用事例や評価方法の提案、設計問題等も歓迎いたします。


8.境界要素法/高速境界要素法【日本計算数理工学会との共同企画】

西村 直志(京都大学)、松本 敏郎(名古屋大学)

境界要素法の新しい理論的展開や応用、高速多重極法、Hマトリクス法、高速直接解法、ウェーブレット基底などを用いた境界要素法の高速解法、並列計算アルゴリズムやGPUの利用などに関する講演を募集する。


9.医・工学の交流=力学・機械力学、材料力学 系=

菊地 厖(日鉄住金テクノロジー)、津村 弘(大分大学)

いわゆる人工骨や人工関節などに代表される生体への計算力学の応用は本計算工学会をはじめ機械学会などでも盛んに取り組み始められている。しかし、それらは基本的には旧来からの工学の視点からの解析や応用の域を出てはいないようである。もちろん生体の一部の機能を再現する意味では大きな貢献をしているが、一方で本来の医学の面から望まれている計算力学をもっと基礎からひもとく必要性があるのではというモチベーションをもって当セッションを企画いたしました。関係者の方の講演の申込を広く募集いたします。


10.計算手法の数理解析と現実問題への適用

田上 大助 (九州大学)

本OSでは、産業界で見られるような現実問題に対する数値シミュレーションにおいて、新たな数理モデルの構築、開発した計算手法の数理的誤差評価や現実問題への適用、などを中心とした話題を元に、その信頼性向上について議論を行う。


11.衝撃・崩壊

磯部 大吾郎 (筑波大学)

機械システムや建物などの衝撃問題、崩壊問題を対象とした数値解析的研究全般。


12.今、計算バイオメカニクスで何ができるか

田原 大輔 (龍谷大学)、今井 陽介 (東北大学)、坪田 健一 (千葉大学)

計算機、計算手法の発達、あるいは応用範囲の拡大によって、一昔前には考えられなかったような計算バイオメカニクスの研究が進められています。本OSでは、生体システムに対し、今、どのような数理モデリングが展開され、また、どのような計算シミュレーションが可能となっているのか、これを再び理解して整理することを主眼とし、分子スケールから人体スケールまで、幅広く講演発表を募集致します。


13.GPU・メニーコア・コンピューティングの進展と応用

青木 尊之(東京工業大学)、西浦 泰介(JAMSTEC)、小野寺 直幸(東京工業大学)

GPUやメニーコア(Xeon Phi)の演算デバイスが登場し、それらの利用が普及してきました。これらを利用することで計算工学のさまざまな分野の計算を高速化することが期待できます。GPU・メニーコア・コンピューティングの計算事例、新規アルゴリズムの提案、高速化チューニング手法、複数デバイス利用の問題点、等の講演発表を募集します。


14.き裂・き裂進展解析や構造健全性評価に関する数値解析

長嶋 利夫(上智大学)、河合 浩志(諏訪東京理科大学)、藤本 岳洋(神戸大学)
岡田 裕(東京理科大学)

き裂・き裂進展解析や構造健全性評価に関する数値解析(X-FEM、s-FEM、破壊力学、ハイブリッド法、き裂の大規模解析、破壊力学パラメータなど)の研究成果に関する講演を募集します。


15.ものづくりにおける計算工学活用

佐々木 直哉(日立製作所)

ものづくりにおける計算工学の活用事例:
・シミュレーション技術をうまく利用したものづくり例・失敗事例
・ものづくりにおける課題設定・解決のためのモデリング
・シミュレーションと実験・計測の比較検証
・シミュレーション結果の解釈・分析
・可視化技術
・CAD/CAE/CAM/知識・データ活用等の設計システム
・計算工学と異分野(情報科学や統計科学等)の連携等」


16.不確かさのモデリング・シミュレーション

松田 哲也(筑波大学)、奥村 大(名古屋大学)、高野 直樹(慶應義塾大学)

ASME V&Vでシミュレーション・実験ともに要求されている不確かさの定量的評価に関し、シミュレーションに用いる入力データの取得法から、確率有限要素法、確率的マルチスケール法、モンテカルロ法、サンプリング法などの様々なモデリング法・計算法に関する発表を幅広く受け付けます。普遍性のある方法論だけでなく、個別の事例に特有の手法でも結構です。さらに、モデリングに必要な情報・知識である計測における誤差・不確かさの定量化や、マルチスケール・マルチフィジクス問題のvalidationの実験法の提案などの実験系の発表も歓迎します。


17.シミュレーションの信頼性とV&V

長谷川 浩志(芝浦工業大学)、松井 和己(横浜国立大学)
中村 均(伊藤忠テクノソリューションズ)

日本計算工学会では、シミュレーションの品質・信頼性に関わる調査・研究分科会を通じて、工学シミュレーションの品質マネジメントと標準手順書を体系化し、出版している。OS「シミュレーションの信頼性とV&V」では、工学シミュレーションの品質保証のための重要な 概念である、検証と妥当性確認(Verification & Validation, V&V)に基づいた品質保証プロセスの開発・研究、品質マネジメント手順に従った事例など幅広く受け付けます。皆様方の積極的な講演と、活発な意見交換の場になればと思っております。


18.非線形構造/固体解析

岡澤 重信 (広島大学)、山田 貴博(横浜国立大学)

非線形構造/固体解析は商用コードの充実もあって、現在では世間に広く浸透しています。さらに近年では計算機環境の進捗の後押しもあり、これまで困難であった解析対象や手法の取り扱いが可能になりつつあります。このような状況において非線形構造/固体解析の理論だけではなく商用コードユーザーなどを含めた人たちが議論することは意義があると考え、本オーガナイズドセッションを新たに企画しました。対象とする問題は、幾何学的非線形、材料非線形、大ひずみ、接触、非線形解法(陰解法、陽解法など)、動的問題、メッシュ制御(Lagrange、Euler、ALEなど)、座屈解析、材料局所化など幅広い分野を扱います。


19.ポストペタスケール高性能計算に向けた通信削減アルゴリズムと自動チューニング技術

藤井 昭宏(工学院大学)

ポストペタスケール高性能計算にむけて、電力効率や集団通信のコストの増大など、様々な課題が議論されている。そのような中でソフトウェアに関してはデータの移動を含む通信を最小化する技術や、計算環境や問題に応じてプログラムを最適化できることが重要になると言われている。本セッションでは、通信削減アルゴリズムと自動チューニングを中心に研究されている方々とともに、今後 重要となる技術について議論と情報交換を行う。


20.メッシュフリー法/粒子法の基礎および関連技術

萩原 世也(佐賀大学)、越塚 誠一(東京大学)、白崎 実(横浜国立大学)

メッシュフリー法/粒子法の研究は近年盛んに行われている。さらに自然災害への適用等の応用研究が行われ、産官学においてさらに研究が進展しつつある。これらの成果を公表し、さらなる研究の発展を促進ために、本セッションの企画をおこなう。


21.ソフトコンピューティングとその近傍領域

新宮 清志(日本大学)、谷 明勲(神戸大学)、入江 寿弘(日本大学)
本間 俊雄(鹿児島大学)

本OSは、ファジィ理論、ニューラルネットワーク、遺伝的アルゴリズム、カオス、フラクタルなどのソフトコンピューティング技術とその近傍領域について、それらの基礎および応用研究まで幅広く対象とする。なお、最適化アルゴリズムとして注目されているPSO(粒子群最適化)、ABC アルゴリズム(人工蜂コロニーアルゴリズム)、DE(差分進化アルゴリズム)などの最先端の計算手法も歓迎する。


22.先進並列シミュレーション

奥田 洋司(東京大学)、塩谷 隆二(東洋大学)、中島 研吾(東京大学)
橋本 学(東京大学)

スーパーコンピュータシステムを利用した大規模シミュレーションを実施するためにはScience、Modeling、Algorithm、Hardware、Softwareをカバーする幅広い知見が必要となり、多様な分野の専門家の協力が不可欠です。本OSではマルチコア、メニーコア、GPUなどの最新のアーキテクチャ、大規模シミュレーションに必要な並列線形ソルバー、並列可視化等の様々な関連技術を念頭に、アルゴリズム、ライブラリ・フレームワークからアプリケーションに至る最新の研究開発の動向について学際的な議論を実施します。


23.材料モデリングに関する産学マッチング

永井 学志(岐阜大学)、堤 成一郎(大阪大学)、鈴木 規之(新日鐵住金)
菊地 厖(日鉄住金テクノロジー)

材料の開発・製造、加工、評価・利用は産学連携が望まれる重要課題の一つです。このOSでは、材料モデリングはもちろん実験・試験・計測も重視し、大学をはじめ、産業界やソフトベンダーからも実施例やニーズ、課題、提案など広く募集致します。対象材料や応用先の分野は問いません。


24.流れの計算法

奥村 弘 (富山大学)、藤間 昌一 (茨城大学)

着実に進展する様々な流れの計算法の理論と応用(流れの方程式の計算法、境界条件の計算法、最適化問題の計算法、精度、安定性、保存性の検討、計算機実装など)について、議論と情報交換を行う。


25.製品開発とCAE

田辺 誠(神奈川工科大学)、西口 磯春(神奈川工科大学)

各種の工業製品の開発に関連した、様々な力学現象の解析、シミュレーション、プリポスト、またそれらの特色のあるCAEソフトウエアの開発、製品開発への適用事例、およびそれらの関連分野に関するご発表、産業界からの事例発表、歓迎します。


26.社会・環境・防災シミュレーション

吉村 忍(東京大学)、樫山 和男(中央大学)、酒井 譲(横浜国立大学)
市村 強(東京大学)、藤井 秀樹(東京大学)、北 栄輔(名古屋大学)

震災や洪水などの自然災害は人々の生命を危険にさらし、社会インフラの被災はその後の社会経済活動に長く大きな影響を与える。そこで、災害の予測予防、社会経済システムへの影響、リスクヘッジなどについての様々な計算工学的手法について意見交換するため本OSは企画しました。多数の参加者をお待ちしています。


27.有限要素法によるマルチフィジックス解析

橋口 真宜(計測エンジニアリングシステム)

自然界の物理現象の適切なモデル化、それを効率よく工学・産業界に展開するにはマルチフィジックス解析が必須である。本OSでは数値解法を有限要素法によるルチフィジックス解析に絞り、1)連成方式、2)メッシュタイプとの関係、3)数値解の精度、4)可視化技法、といった重要項目について議論することで、この分野の現状理解と今後の発展の資料にしたい。


28.PSE/計算科学・教育

松本 正己(米子工業高等専門学校)、川田 重夫(宇都宮大学)、宇佐見 仁英(玉川大学)
宮地 英生(サイバネットシステム)、寺元 貴幸(津山工業高等専門学校)

計算科学に関する産業応用・不確実性(Uncertainty)・ネットワーク・可視化・教育・研究分野の支援システムについて幅広く講演を募り、研究成果について議論や情報交換を行う。


29.ユーザー・ベンダーセッション

梅津 康義(JSOL)、石田 智裕(サイバネットシステム)、猿渡 智治(JSOL)
藤沢 智光(プロメテック・ソフトウェア)、澤田 有弘(産業技術総合研究所)
江口 和徳(エムエスシーソフトウェア)、松本 純一(産業技術総合研究所)

本セッションでは、CAEシステムを利用する産業界のユーザの取り組みや、産と官学界の連携による研究事例などを紹介する。さらに、ユーザやベンダーだけでなく、その間で活躍する公設試験研究機関における取り組みも紹介したい。また、学術的な新規性だけでなく、市販ソフトのカスタマイズ、失敗例や課題点の抽出、人材育成の観点からの話題なども歓迎する。


30.有限要素の開発と評価・検証

山田 貴博(横浜国立大学)

有限要素法における要素に焦点をおき、新しい要素の開発、従来の手法の特性や性能の評価および実際の問題を解くことを念頭に置いた検証の方法とその結果等を議論する。


31.マルチスケール解析

只野 裕一(佐賀大学)、松井 和己(横浜国立大学)、高橋 昭如(東京理科大学)

材料のナノスケールからマクロスケールに渡るマルチスケール現象のモデリング(マルチスケール材料モデリング)およびその解析手法、ならびに構造物のマルチスケールシミュレーション手法に関する研究発表を幅広く募集する。


32.地盤力学における数値解析

村上 章(京都大学)、張 鋒(名古屋工業大学)、野田 利弘(名古屋大学)

地盤力学におけるさまざまな問題に対する数値解析法や構成モデル、およびその応用について議論し、適用可能性を探る。


33.一般セッション

岡田 裕(東京理科大学)

計算工学関連の講演を広く受け付けます。なお、実行委員会において適切と思われるOSを選定し、そのOSにて講演発表をして頂きます。